子どもが3歳を過ぎ4歳ごろまでの間によくあるお悩みが、
「自分で出来るはずなのにやらない、できないと言う」
というもの。
ちょうど年齢的にも下に弟妹が生まれることの多いタイミングですが、
赤ちゃんが生まれなくてもこの時期の子どもには普通にあることです。
「ほら、自分でこれやってね」
「やだ。できない」
「何言ってるの、自分で出来るでしょ」
「できない。ママやって」
(カッチーン)
「はぁ!?自分でやりなさい!出来るの知ってるんだから!」
そんな親子の押し問答、、、
我が家でも長女の時によく繰り広げておりました。
すべて手を貸さなくてはいけなかった時を過ぎ、
ようやく手がかからなくなったとホッとしたと思ったのに、
「また手取り足取り面倒みなきゃいけないのかよ!」
とイラッとしますよね。
子どもの「ママやって」「できない」に、
みなさんはどのように対処していますか?
今日は3つのパターンから、
それぞれ対処法についてお話ししていきます。
子どもの「できない、ママやって」の3つの理由 1:成長の前の甘え 2:許容範囲の確認 3:失敗が怖い |
その1:成長の前の甘えの場合
子どもには2つの欲求があります。
一つ目は「大きくなりたい」という成長願望。
二つ目は「思う存分甘えたい」という安心願望。
かっこいいお兄ちゃん、素敵なお姉ちゃんになりたい!
私も大人みたいにできるようになりたい!
そんな成長願望と、
もっともっとママに甘えたい。守られていたい。
全てを許される存在でいたい。
そんな安心願望。
この2つの思いをそれぞれを交互に満たしながら、
少しづつ心の成長を遂げていきます。
長女が小さな頃、私は子どもの心の仕組みを全く知らずにいました。
完璧主義で子どもにも厳しく、
どこか「子どもは私の作品」という意識があったので、
「いい子」に育てることが私の喜び、みたいなところがありました。
また自宅でお菓子教室をしていたこともあって、
自宅=職場にスイッチが入ってしまうと、
子どもも親に迷惑をかけまいと常に緊張状態が続いていたのです。
それに気がついたのは幼稚園の先生でした。
お家ではとってもいい子で、
(なんならもっと私の言うことを聞いて迷惑かけないで!とすら思ってましたが)
幼稚園ではお友達への態度が子どもらしくない、
大人みたいな、時に陰湿な嫌がらせをすることがある。
それがどうにも気になるんだ、と。
それに気がついたのが年少さんに上がってすぐでした。
それから2年が過ぎ、
年長さんになった初夏のある日。
「先生、娘が家でグズグズがひどいんです!」
「え?園では立派な年長さんしてるよ〜」
その時に先生と顔を見合わせました。
「やっと戻った!!!」
そうしてハイタッチをして大喜びをした経験があります。
(2年間を取り戻すのにはその倍の時間がかかりました)
幼稚園などで集団生活の中で懸命に努力してきた分、
お家で甘えてバランスを取るのは普通のこと。
「幼稚園ではできるのに、どうして家ではできないの!」
そう怒るママに何度も出会ってきましたが、
子どもにとってはそれが普通なのです。
ママに甘える時間があるからこそ、
幼稚園で自分のことを自分でできるようになるのです。
そんな時は充分に甘えさせて、
次のジャンプへのエネルギーをチャージしましょう。
(そうすれば自然と優しさも湧いてくるもの)
日常の小さな心の揺らぎだけではなく、
この年齢特有のものもあります。
2歳前後から始まる大きな自立の時、
子どもは親から分離し大きな好奇心の塊になります。
自分でやってみたい。
自分もできるはず。
一人でやりたい。
そんな好奇心を爆発させて、
新しいことにチャレンジし、
できた!という喜びを重ねていくところに、
この時期は重点が置かれています。
(あれを、、、あっちに、、、できた!)
そして4歳を過ぎるころ、
今度は自分と他人という視野を持ち、
「あの子よりも!」という挑戦が始まります。
そのちょうど端境期に、
次の山を越えるためのパワーチャージをするために、
目いっぱい甘えるのもこの時期の特徴です。
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日常の中の頑張り、チャレンジが見える時、
そのバランスを取っている様子が見て取れるならば、
そこはいっぱいいっぱい甘えさせてあげると、
再びグググン!と大きく成長していくでしょう。
残り2つの理由
2:許容範囲の確認
3:失敗が怖い
続きは長くなったのでこちらから→その2