子どもの心に芽生えるもの

「子育ては文化だ」

そう言ったのは京都でおもちゃ屋さんを営む岩城さんでした。

「妊娠、出産、授乳までは本能だけど、子育てはそこには含まれていない。

今の世の中、子どもを産んだら育てられると思い込んでるけれど大きな間違い。

子育ては多くの人間関係の中で継承される文化です。」

その言葉は、当時6ヶ月の娘を抱いた私には衝撃でした。

勝手に色んなものを背負って限界ギリギリだった私にとって、

崖っぷちで救われた言葉でもありました。

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***

バリに来て、この言葉が身に沁みる毎日です。

なんだかもう、言葉で表現するのが嫌になるくらい、

今まで私の中に(無意識にも)あった固定観念が、

どごごごご、がらがらがら、ぐわわわわっしゃん、と、

交通事故にあったレベルで崩壊していくのです。

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(崩壊中の私、きっとこんな感じ)

甘やかすと甘えさせる、の違いを説明するコラムなんかがありますが、

もうそんなの鼻先で笑っちゃうくらいの根本的な違いなんです。

「え?甘やかして何が悪いの?」

日本人の私から見たら、それくらいに感じる。

最初の頃はバリの人たちの子どもへの対応に、

「ウソ!」「マジで!」「ほんとゴメンナサイ」っていう気持ちになりました。

***

子どもの泣き声がすれば、大人がわらわら集まって来て、

お菓子やら、菓子パンやら、ジュースやら、泣き止ませるために与えます。

子どもが暇そうにしていたら、

お菓子やら、菓子パンやら、ジュースやら、とりあえず与えます。

仕事や買い物からお家に帰ってくる時には、

お菓子やら、菓子パンやら、ジュースやら、お土産に与えます。

これを、甘やかしと言わずしてなんと言う!!!

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***

子どもがテレビが見たいと言えば見せてくれて、

遊びたいと言えば遊ばしてくれて、

何か食べたいと言えば食べ物を与えてくれる。

そこには、

「もう寝る時間だからダメよ」とか

「もうすぐご飯だから我慢しなさい」とか、

そういう言葉が、、、ない。

子どもが遊び回ってる横で、大人はペチャクチャお喋りしてて、

まさに全然視界に入ってない時も沢山あって、

きっと日本だったら「目を離して怪我でもしたらどうするの!」と、

クレームが入りそうなことも多々。

***

でもね、よくよく見ると、みんな幸せそうで。

いっぱい愛情もらって子どもはニコニコで、

そんな子どもを見て大人もニコニコで、

それぞれに好きなことをして満足そうで。

その中で、ハラハラしたり、ヤキモキしたり、子どもに嫌々ついて回ったり、

ただ一人幸せそうじゃないのが、日本人のこの私。

日本で、子どものためと疑わず、これも親の愛情と思ってやってきたことが、

子どもも、私も、周りの大人も、心から幸せそうに笑ってる人はいたのだろうか。

あれ?

私の中にあるそもそもの「定義」というものは、

信じて疑わずにいた「子育て」というものは、

根本的に違っていたんじゃなかろうか?

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(なんか、こんな家族像に囚われていたのかも)

「今」を我慢すること、

「辛さ」を乗り越えること、

その先に「幸せ」な「未来」がやってくる。

そう信じてやってきたけれど、

本当に子どもの心の中に、

「辛さ」を「乗り越えた」という「自信」が芽生えてるのか。

なんとなく、今の私には「NO」だと思える。

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大人も、子どもも、犬でさえも、

バリという島では自分の「今」大事に、自由に生きている。

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